変数とは

変数(Variable)はプログラムでデータを記憶するための器で、表示する文字や計算したい数値を入れたりします。プログラムによっては何回も計算を繰り返したり、複雑な処理をするときに役立ちます。

合計金額の計算

日常の買い物で「金額」「個数」に毎回違う数字で「合計金額」を計算します。よって「金額」「個数」「合計金額」は変数になります。

合計金額 = 金額 x 個数

変数をプログラムで利用するには、人間がわかりやすいように変数名をつけます。

# 変数 price
price = 100
# 変数 amount
amount = 5
# 変数 total_price
total_price = price * amount

変数名のルール

変数名で利用できる文字は主に以下のとおりルールが決まっています。

  • 半角英数字
  • アンダースコア (_)
  • 大文字小文字は区別
  • 変数名の1文字目に数字は利用できない

変数定義の例

item
# スネークケース
item_name

# キャメルケース
itemName

# パスカルケース
ItemName

エラーになる例

以下の例はプログラムがエラーになてしまうので注意しましょう。

# 数字が先頭
1_item;

# - は使えない
item-name;

# / は使えない
item/name;

# ~ は使えない
item~name;

リテラル

リテラルとは

リテラルは、プログラムに記述する文字列や数字などのデータのことです。「コーヒー」は文字リテラル、「120」は整数リテラルといいます。

文字列リテラル

文字列リテラルは "(ダブルクォーテーション)で囲みます。

name = "コーヒー"

数字リテラル

数字リテラルは数字をそのまま代入できます。

price = 120

変数の代入

ファイル構成

sample/
└── variable.py

代入とは

変数にデータを入れることを代入といいます。= 記号を使って右辺の結果を左辺に設定します。

  • = は「同じ」という意味ではありません。
variable.py
# 変数 drink に 文字列「コーヒー」を代入
drink = "コーヒー"

# 変数 price に 数値 120 を代入
price = 120

変数の値を表示

変数に値を代入したら、print() でデータ表示します。

variable.py
# 変数 drink に 文字列「コーヒー」を代入
drink = "コーヒー"
print(drink)

# 変数 price に 数値 120 を代入
price = 120
print(price)

「variable.py」を実行してコンソールを確認します。

結果
コーヒー
120

文字列の結合

文字列の結合

文字列は、+ を使って結合します。

variable.py
firstName = "Taro"
lastName = "Tokyo"
fullName = firstName + " " + lastName
print(fullName)
結果
Taro Tokyo

文字列と数値

文字列と数値を結合するには、数値を文字列に変換する必要があります。

variable.py
message = drink + "の値段は" + price + "円です。"
print(message)

このプログラムは 「price」は整数型(Integer) なので、文字列と連結できず実行エラー(Runtime Error)になります。

Runtime Error

str() で変換

str() を利用すると、入力した値が文字列(String) に変換されます。

str(値)
variable.py
drink = "コーヒー"
price = 120
message = drink + "の値段は" + str(price) + "円です。"
print(message)
結果
コーヒーの値段は120円です。

定数

定数とは

一般的なプログラムでは、値を再代入できない定数定義があります。 定数を定義すると、その後の再代入ができません。

PHP
const TAX_RATE = 0.1;
// 再代入できない
// TAX_RATE = 0.2
JavaScript
const TAX_RATE = 0.1;
// 再代入できない
// TAX_RATE = 0.2
Java
final TAX_RATE = 0.1;
// 再代入できない
// TAX_RATE = 0.2

Pythonには定数定義がない

Pythonでは厳密な意味での定数が存在しません。 よって、定数のように定義するには、すべて大文字で名前を付け、定数であることを強調します。

variable.py
TAX_RATE = 0.1;

演習問題

問題1

自分の「氏名」と「年齢」を変数に代入して、コンソール表示してみましょう。

問題2

「氏名」と「年齢」の変数から、以下の文章でコンソール表示してみましょう。

(氏名)の年齢は(年齢)歳です。

問題3

定数で最小値「-10」を代入して定義してみましょう。

Python超入門