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企画と構想 2
ブレインストーミング
ブレインストーミングとは?
ブレインストーミング(Brainstorming)は、みんなで自由にアイデアを出し合う方法で、ブレストともいいます。 「正解」を気にせずに、たくさんの意見を出すことで、新しい発想を生み出します。
🧠 こんなときに使う!
- 新しいアプリやゲームのアイデアを考えるとき
- 問題をどう解決するか考えたいとき
- みんなで考えを共有したいとき
📝 ブレインストーミングのルール(5つのポイント)
ルール | 説明 |
---|---|
① 批判しない | 「そんなのダメ」はNG!どんな意見もまず受け入れる |
② 数を大事にする | たくさん出すことが大切!面白いアイデアも大歓迎 |
③ 組み合わせOK | 他の人の意見を参考にして、アイデアをつなげたり広げたりしてもOK |
④ みんな平等 | 発言しやすいように、上下関係は気にしない |
⑤ 時間を決める | 10〜20分など、時間を区切って集中してやる |
⏱️ ブレインストーミングのやり方(ステップ)
ステップ | 内容例 |
---|---|
① テーマを決める | 「〇〇を便利にするには?」「こんなゲームを作るには?」など問題・目的を決める |
② アイデアを出す | どんどん意見を出す!メモやふせんに書いてもOK |
③ 整理する | 似たアイデアをまとめたり、グループごとに分けてみる |
④ 評価する | 「実現できそう?」「おもしろい?」などの視点でアイデアを評価 |
⑤ 実行する | よさそうなアイデアを選んで、実際に計画・制作していく |
ブレインストーミングのデメリット
デメリット | よくある例 | 対策 |
---|---|---|
声の大きい人に引っ張られやすい | 一部の人ばかりが発言してしまう | 進行役を置いたり、順番に意見を言うなど |
アイデアが浅くなりがち | 似たような案ばかり出る | 後で時間をかけて整理・評価する時間を確保する |
本音が出にくい | 「思ってるけど言えない」雰囲気 | 匿名ふせん方式やオンライン投稿形式を使う |
方向性がブレやすい | テーマからずれて結局どこに向かうかわからなくなる | 最初にテーマや目的を明確にする |
意見が出にくくなることもある | 「うーん…」と黙ってしまう | 発想トリガー(「もしも〜だったら?」)を用意する |
ブレインストーミングの発展
手法名 | 内容 | 活用例 |
---|---|---|
インキュベーション | 時間をおいて、無意識の中で熟成させる | 一晩寝かせてから評価する |
セカンドセッション法 | ブレストを2回に分ける | 翌日にもう一度アイデアを見直す |
スリープ・オン・イット | 意識して「考えるのをやめる」時間をとる | 決めきれないときは保留する |
可視化+放置 | アイデアを見えるところに置いておく | ホワイトボードやふせんにして貼り出す |
マインドマップ
マインドマップってなに?
マインドマップは、1つのテーマからアイデアを枝のように広げる図です。頭の中を整理したり、みんなで考えを共有したりするときに便利!

🌱 マインドマップのしくみ
項目 | 説明 |
---|---|
中心テーマ | 真ん中に書く「メインの話題」 |
メインブランチ | 中心から広がる「大きなカテゴリやポイント」 |
サブブランチ | メインブランチからさらに広がる「詳しい内容」 |
キーワード | なるべく短くて、すぐわかる言葉を使う |
視覚的な工夫 | 色・アイコン・絵を使って見やすく、覚えやすくする |
📈 マインドマップのメリット
できること | どう役立つ? |
---|---|
情報を整理できる | 頭の中のバラバラな情報をスッキリまとめられる |
アイデアを広げる | 考えが自然にどんどん広がる |
覚えやすい | 絵や色を使うことで記憶にも残りやすい |
問題解決に役立つ | 全体を見ながら、どこに問題があるか・どう解決するか考えやすくなる |
マインドマップサービス
マインドマップのサービスはいろいろありますが、代表的なものを記載します。 無料プランは制限があるものが多いため、頻繁に利用する場合は有料プランが必要になります。
サービス名 | 無料プラン | 有料プラン | 主な特徴 |
---|---|---|---|
Mindmister | ○ | ○ | コラボレーション機能、プレゼンテーションモード、Dropboxとの統合 |
Coggle | ○ | ○ | シンプルなインターフェース、リアルタイムコラボレーション、チームの管理機能 |
Miro | ○ | ○ | 多様なテンプレート、リアルタイムコラボレーション、統合機能 |
XMind | ○ | ○ | 多様なテンプレート、Ganttチャート、オフラインアクセス |
Ayoa | ○ | ○ | タスク管理機能、Ganttチャート、AIによるアイデア生成 |
Lucidchart | ○ | ○ | フローチャート、UML図、ワイヤーフレーム作成機能 |
Mindmister


Miro

演習
問題1
ブレインストーミング方式で、システム開発のアイデアを話し合ってみましょう。
問題2
ブレインストーミングの結果、Webアプリケーション開発企画を考えてみましょう。
問題3
あなたが作りたいシステムやゲームのアイデアについて、以下の質問に答えながら、企画の構想をまとめてください。最終的には「やることリスト」を提出してもらいます。
📝 質問リスト(やること整理用):
-
Who(誰のために作る?)
このシステム/ゲームの主な利用者・プレイヤーは誰ですか?(例:中高生向け、家族向け、ゲーム初心者など) -
What(何を作る?)
どんなことができるシステム/どんなジャンルのゲームですか?
例:レシピ共有アプリ、タイピングゲーム、謎解きRPGなど -
Why(なぜ作る?)
そのアイデアを思いついたきっかけや、作る目的・メリットは何ですか?
例:自分や周りが困っているから、こんなゲームがあったら面白いと思った、など -
How(どうやって作る?)
使用予定のツールや開発方法、作り方のイメージはありますか?
例:Unityで作る、HTML/CSSでWebアプリとして作る、チームで分担して作る、など -
特徴・工夫ポイント
他のアプリ/ゲームと違うところや、こだわりたい部分はどこですか?
例:見た目をかわいくする、操作をシンプルにする、ストーリーに力を入れる、など -
必要な機能・やることリスト
作るために必要な機能や、作業内容をリストにしてみましょう。
例:ログイン機能、キャラクターの操作、ステージの設計、スコア表示など