1. Laravelとは
はじめに
Laravelを学習する前に、まずは最低限の基礎知識を学習しておきましょう。
- Webの基礎知識
- ブラウザの基本操作
- 高機能エディタ(VSCodeなど)の基本操作
- HTML / CSS / JavaScript
- PHP
- ターミナルの基本操作
参考
Laravelとは
PHPフレームワークは「Laravel」「CakePHP」「Syhmphony」「CodeIgniter」「FuelPHP」など多数あります。LaravelはSyhmphonyをベースにした後発的なフレームワークのため機能が豊富で、世界的にもシェアの高いフレームワークです。
公式サイト
Laravelの最新情報は公式サイトで確認しましょう。
公式ドキュメントには、このレッスン以外にはないたくさんのドキュメントが用意されています。
Laravel の基本機能
Laravelは、MVC、ルーティング、ORM(オーアールマッパー)などの Web開発に必要な基本的な機能を搭載しています。また、PHPベースのartisanコマンドで開発の効率化をしたり、大規模開発で利用されるデザインパターンにも考慮した設計になっています。
開発環境の構築
Laravelを動作させるには、自分のPCにPHP、DBの環境構築が必要です。Webサーバはインストールしなくても開発できますが、本番サーバを考慮して用意した方がよいでしょう。
開発環境の種類
開発環境の構築方法はいろいろありますが、自分のスキルにあわせて環境構築をしましょう。初学者でわからない人は「XAMPP」や「MAMP」で環境構築するとよいでしょう。
環境ツール | 対象 | Webサーバ | プログラム | DB |
---|---|---|---|---|
XAMPP | Windows初学者向け | Apache | PHP / Perl | MySQL(MariaDB) |
MAMP | Mac初学者向け | Apache / Nginx | PHP | MySQL(MariaDB) |
WSL | 現場向け(Windows) | 任意 | 任意 | 任意 |
Homebrew | 現場向け(Mac) | 任意 | 任意 | 任意 |
Docker | 現場向け | 任意 | 任意 | 任意 |
XAMPP / MAMP(初学者向け)
「XAMPP(Windows)」「MAMP(Mac)」は面倒な環境構築を一括でインストールできる初学者向けのツールです。とりあえずサーバのことがわからないユーザでも学習用として利用できます。
参考
Homebrew(Mac)
MacではHomebrewでPHPをインストールできます。Homebrewはあらかじめインストールしておく必要があります。
php モジュール検索
brewコマンドでphpを検索すると、PHPに関するモジュール一覧が確認できます。
ターミナル
brew search php
結果
==> Formulae
brew-php-switcher php-cs-fixer php@7.3 phpbrew phpmyadmin pcp
php php-cs-fixer@2 php@7.4 phplint phpstan pup
php-code-sniffer php@7.2 php@8.0 phpmd phpunit
==> Casks
eclipse-php
php モジュールインストール
モジュールの中から PHP8.1をインストールします。
ターミナル
brew install php@8.1
PHPパスの設定
zsh の場合
ターミナルで ~/.zshrc に、PHPのパスを追記して読み込みます。
ターミナル
echo 'export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
echo 'export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/sbin:$PATH"' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
bash の場合
ターミナルで「~/.bashrc」にPHPパスを追記して読み込みます。
ターミナル
echo 'export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/sbin:$PATH"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
PHP コマンドの確認
PHPのバージョンを確認します。
ターミナル
php -v
LinuxでPHPインストール(仮想PC)
本運用のサーバは Linux で稼働させるのが一般的で、現場では Docker、VirtualBox、WSL といった仮想PCをローカル環境で構築するのがの主流です。ただし、仮想PCや Linuxの知識が必要になるので、初学者にはハードルは高くなります。
Linux のコマンド例
例えば、Linux(Ubunt) に PHP と関連モジュールを以下のコマンドでインストールします。
ターミナル
sudo apt install php libapache2-mod-php php-mysql
その他、WebサーバやDBなども個別にインストールする必要があり、Dockerに関してはコンテナの設定も必要になります。
Composerとは
Composerは、サードパティ(vendor)のプログラムを使ってPHP開発するためのモジュール管理ツールです。Laravelでの開発はCompose をローカル環境にインストールしておく必要があります。
Composerインストール(Win)
WindowsではComposerのインストーラをダウンロードできます。
Composer: Installation - Windows
Composer のバージョン確認
PowerShell などで Composer のバージョンを確認してみましょう。
ターミナル
composer --version
Composer version 2.1.12
Composerインストール(Mac)
Homebrew でインストールする場合
MacではHomebrewでのインストールが簡単です。ターミナルでbrewコマンドを使ってComposerをインストールします。
ターミナル
brew install composer
PHPコマンドでインストールする場合
MacやLinuxでは、ターミナルを利用してインストールもできます。
ターミナル
php -r "copy('https://getcomposer.org/installer', 'composer-setup.php');"
php -r "if (hash_file('sha384', 'composer-setup.php') === 'baf1608c33254d00611ac1705c1d9958c817a1a33bce370c0595974b342601bd80b92a3f46067da89e3b06bff421f182') { echo 'Installer verified'; } else { echo 'Installer corrupt'; unlink('composer-setup.php'); } echo PHP_EOL;"
php composer-setup.php
php -r "unlink('composer-setup.php');"
sudo mv composer.phar /usr/local/bin/composer
Composer のバージョン確認
Composerのバージョンを確認してみましょう。
ターミナル
composer --version
Composer のパスが設定されない場合
Homebrew で Composer のパスが設定されない場合、composerリンクを設定します
ターミナル
brew link composer
サードパティの設定(Mac/Linux)
MacやLinux ではcomposerのサードパティのパスを利用するのに環境変数を設定しておきます。
zsh の場合
ターミナルで「.zshrc」に「vendor」フォルダのパスを追記します。
ターミナル
echo 'export PATH=$HOME/.composer/vendor/bin:$PATH' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
bash の場合
ターミナルで「.bashrc」に「vendor」フォルダのパスを追記します。
ターミナル
echo 'export PATH=$HOME/.composer/vendor/bin:$PATH' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc